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坂本 九 SUKIYAKI

合衆国だろうがヨーロッパだろうが、どんな貧しい国に行こうと内戦があろうと、そこにトラックが走っていれば、TOYOTAやNISSANの文字を見つけることはそう難しいことではない。しかし、流行音楽(インストロメンタルを除く)というデリケートなソフトにおいて、日本人が世界征服を果たすのはとても困難なことだ。
その原因のひとつは、やはり言葉の問題。少なくとも、英語が第二外国語として浸透しないかぎり(モノを英語で考えるくらいにならないと)、日本人のポップスは世界的に通用しない。

唯一の例外である、坂本九の“SUKIYAKI”がなぜ英語圏であれほどまで受けいれられたのかを、文化人類学的に考察した本でもあれば、本気で読んでみたい。全米第一位という結果は、異国情緒や天才的な歌い回しだけでは片づけられない、なにかがあると思うのだが。

余談:ボブ・ディランとトム・ペティ&ハートブレイカーズが共演した来日公演(1986年)で、インストロメンタルの“SUKIYAKI”が突然演奏された時、嬉しいようなくすぐったいような複雑な気分だった。
by bongokid | 2005-06-19 17:08 | Column