Miles Davis(2) 「Time After Time」

c0033501_0137100.jpg日本における1975年の2組のライヴアルバムを境に、しばらくの間、表舞台に立たなくなる。病気のため療養していたそうだが、その後に発表された作品にはかつての精彩は感じられない、という固定観念もあり、「パンゲア」以降は買うものか…と思っていた。
しかし、ある日、ジャケットを見ただけで「Live around the world」という晩年のライヴを気まぐれで買ってみた。案の定、巧妙なカラオケのような匿名性の高いブラコン・バックバンドの上で、“自分の過去”をコピーしたようなフレーズで演奏していた。

しかし、秀逸なモノクロのジャケット写真(はげ上がった異常に大きなアタマ)を見ながら、けして流暢ではない-しかも痛々しいほどのバラード「Time After Time」を聴いて、

泣けた。

息づかいもわかるほどに切迫していて、しかもこんなにボロボロだけど美しい-それに触れただけで、もうなにも言うことはない、そう思ったのであった。
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by bongokid | 2005-06-02 00:13 | CD